サッカー「ロンド」って何ですか?
「ロンド」とは、マーカー等で囲まれたエリア内に、オフェンスとディフェンスが立ち、ボールを取られないようにパスを回す練習のことを言います。
それって「鳥かご」と同じじゃないですか?
たしかに国内外プロの練習風景を見るとGK(ゴールキーパー)を除いた8:2(オフェンス:ディフェンス)、5対2、7対3等で「鳥かご」のようなボール回しをよく目にしますが、パッと見では「ロンドと鳥かご」の違いが分からないですよね。
そこで今回は「ロンド」と「鳥かご」について取り上げてみたいと思います。
ロンドの特徴
ロンド | ・マーカー等で範囲を決める(5m/10m/20mなど) ・人数は攻撃側の人数を多くしてボールが回しやすい状況にする ・ボールを取られた原因となったオフェンス選手がディフェンスと交代する ・オフェンス側の味方となるフリーマンを中央に配置してもよい ・2タッチ以下、フリーマンは1タッチでパス。 ・ボールを持たない選手が、パスを出しやすい所に動く ・高い技術と集中力を必要とする |
鳥かご、ボール回し | ・ボールを取られないように回し合うのが主な内容 ・外側のラインがあいまいなことが多い ・ボールを取られた原因となったオフェンス選手がディフェンスと交代する (ロンドと同じ) |
「ロンド」は1957年に考えられた下記内容を目的としたトレーニング法です。
・ボールさばき
・パス精度
・ポジショニングの向上
・判断力
・トレーニング中の顔上げ、他の選手の位置把握
パッと見では違いがわかりにくいですが、「鳥かご」と比べると「ロンド」はルールが厳しくなっているのが特徴です。
YouTubeなどに紹介されているバルサ(スペインのプロチーム)のロンドでは、 ディフェンス2人を8人で囲んでいる練習風景を観ることができます。
ルールはおそらくですが
・囲むマーカーからはみ出てはいけない
・パスミス、パスカットされた選手が、ディフェンスと交代
・ワンタッチパス
の3点です。
「ロンド」は、ボールを持たない選手がパスを出しやすい所に動く練習も兼ねているのですが、バルサのロンド練習では、狭いエリアにディフェンス2人を8人で囲み、オフェンス側はほとんど動かずに素早いパス回しをしています。
バルサのような超一流の選手が揃うチームでは、パスを出しやすい所に動く練習は必要ないかもしれないですね。とにかくスピードを重視している印象を受けます。
いやぁ、だけどバルサトップ選手たちのパス回しはさすがで、
スピードと集中力、そして何よりもワンタッチパスの精度がハンパないです。
オフェンスとディフェンス選手の交替方法
バルサのロンド(鳥かご)では、中の二人のうちどちらかがパスカットできると、先にディフェンスになった人から順番に交替していくシステムになっています。
これは何気に大事だと思いますが、
皆さんはどう思われますかね。。。
というのも、
少年サッカーの「鳥かご」は、ほとんどのクラブチーム・サッカースクールがパスカットした人が交替できるシステムになっていますよね。
そうするとパスカットできない人はいつまでたっても交替できないという悪循環が生まれてしまいます。ディフェンスが下手な人からすると厳しいルールですし、ディフェンスの上手くない人を前にパス回しができても自慢にもなりません。
ディフェンスが疲れようが、何しようがボールが取れるまで根性でガンバレって感じですが、コレって練習の意図がずれてますよね。
少年サッカー「鳥かご」の交替ルールは変えるべき?
「ロンド」または「鳥かご」は、普段の練習はもちろん、他に試合前のウォーミングアップをすることも多く、運悪くパスカットできない選手が無駄に疲労を重ねてしまう可能性もあります。
ディフェンスが2人いる場合のパスカットはお互いのディフェンス協力によって成り立つものなので、どちらかが有利不利になる判断は不公平になってしまいます。
「交替したければ、なんとしてでも自分でパスカットしろ!」
という根性論では、本来の目的である「鳥かご」「ロンド」練習の意味が薄れてしまいます。
決められたスペース内でディフェンスの素早い動きと強いプレスを感じながらパスワークをするべきで、疲れきったディフェンス相手にボール回しをしていても技術向上にはならないです。
「ロンド」と「鳥かご」の違い
食べものに例えると「たこ焼き」?
ロンドの簡易版を「鳥かご」あるいは「ボール回し」と使い分けている人もいれば、「ロンド = 鳥かご」のようにロンドも鳥かごも同じ意味合いで使っている人もいます。
調べてみても、どちらが正しいというわけでもなさそうで、仲間同士、スクールでトレーニングする際に、お互いにルールが理解できていれば「ロンド」あるいは「鳥かご」「ボール回し」と呼んでも良さそうです。
食べものに例えると「たこ焼き」がいいですかね。
(^^;)
見た目は同じタコ焼きでも作ったお店によって具材や風味が違いますよね。
たとえば、
外はカリカリ食感で、中はトロっ、工夫満載で具材豊富な「築地 銀だこ」。おいしいですよね。個人的には一番好きなタコ焼き屋さんですが、「築地 銀だこ」が「ロンド」だとすると、自宅で作ったタコとショウガ、ネギを入れたタコ焼きが「鳥かご」です。
ロンド | 「築地 銀だこ」のたこ焼き 具材にこだわり、辛味と甘味のバランスを意識したネギを使い、大きすぎず小さすぎない大きさのタコ、秘伝のダシの入った天かす、均一にカットした紅ショウガ。 完成度が高く、多くの人に親しまれています。 |
鳥かご、ボール回し | 自宅で作ったシンプルたこ焼き 具材はスーパーで購入。甘味、辛味は関係なし。タコの大きさも適当で、家族、友達同士で食べる品質。 |
自宅で抜群に美味しいたこ焼きを作れる人もいると思いますが、一般的にはお店で食べる「たこ焼き」には敵(かな)いません。
家族、友人、知人に食べさせるのであれば「自宅で作ったシンプルたこ焼き」でもいいですが、出店するのであれば、研究を重ねた「築地 銀だこ」のようなたこ焼きが理想です。
「ロンド」と「鳥かご」も同様で、小学生や地域レベルであれば「鳥かご」でも十分なトレーニングかと思いますが、プロは難易度を高くした「ロンド」でトレーニング・・・
最終的に難易度を高くして、高度なサッカー技術を身につけるという感じです。
先述した通り、
「ロンド = 鳥かご」という認識でも問題はないので、
呼び方はどちらでも良いと思います。
ただ分けて考えることもあるということは
知っておいた方がいいでしょうね。
ちなみにドイツでは「エックレ」「エックヒェン」と呼ばれ、”小さな四角”という意味があります。
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