Q : 小学生のサッカーはなぜ8人制なのでしょうか? |
昔、サッカーをしていたお父さん、お母さんからすると確かに不思議に思いますよね。私が小学生の頃も11人で試合をしてました。
8人制だと試合に出れる人数も減ってしまうので、先発 or ベンチのギリギリのラインにいる子どもはツライところですよね。
そこで今回は「小学生はなぜ8人制になったのか」その理由を解説していきたいと思います。
小学生のサッカーは、なぜ8人制なの?
なぜ8人制にしたのか?
1.ボールタッチ数を増やすため 2.プレー回数が増える 3.どのポジションも攻守に関わることができ、全体の理解につながる 4.11人制よりも観るものが減る 5.ゴール前の攻防が増える |
上記5点が主な理由となっています。
1.ボールタッチ数を増やすため
2.プレー回数が増える
11人から8人制になることでコートも狭くなりますので、自然とボールに触れる機会も増えてきます。
実際のデータとして前後半40分の試合で11人制と8人制を比べると、8人制でプレーをした方がボールタッチ数が飛躍的に伸びることが分かっています。必然的にボールタッチ数が増えればプレー回数も増加します。
試合中のボールタッチ数が増えれば、さまざまなシチュエーションでのボールコントロールに加えて、それだけ多くの判断をすることになりますので、経験値も高くなります。
3.どのポジションも攻守に関わることができ、全体の理解につながる
8人制のグラウンド(ピッチ)は、通常のコートを半分にしてさらにサイドを少し縮めた大きさになります。
11人制の半分のコートで戦うということは、同じ時間内に片面2チーム合計4チームの試合を開催できますね。
昔であれば、グラウンド周辺で試合見学をしていたメンバーは終日見ているだけということもありましたが、最近は人数さえ揃えば試合をさせてもらえるようになりました。
昨今のジュニアサッカーは、できるだけ多くの子どもたちに試合経験を持たせるために、選手交代の自由度や2軍、3軍の試合開催など、昔のように「ベンチで待機しているだけ」ということが少なくなっています。
ベンチにいることで埋もれてしまっていた才能も開花させ、日本サッカーの底上げにも期待ができるシステムと言えます。
現在のジュニアサッカーは良い環境が整ってきているなぁと感じますね。
4.試合中11人制よりも観るものが減る
グラウンドが狭くなり、選手の人数も減れば、ゲーム中の選択も減少しますので、プレー判断も明確になります。
始めから難易度を高くしてプレーをするよりも、選択肢を少なくして自分のプレー判断の成功経験を積ませることで楽しく上達していけます。
5.ゴール前の攻防が増える
11人制から8人制になったことで、ゴール前の攻防も増加します。11人制のときはDFがシュートを打つ機会が少なかったのですが、8人制となってからはDFもゴール前のプレーに加わり、シュートを打つ機会が増えました。
日本と世界のチームとの違いに「得点力不足」が指摘されていますが、11人制から8人制サッカーにすることでゴールの成功体験をDFも含めた多くの選手に体験させることができます。
「シュートを打てるときは自分で打つ」
そういった思い切ったプレーのできる選手、精度の高いシュートが打てる選手がたくさん生まれるといいですね。
最後に
少子化、競争の激化で小規模なサッカーチームは11人の選手を集めることも難しい地域があります。
ジュニアサッカーの8人制は、サッカー業界の変革にとどまらず、少子化問題等にも適応した施策となっています。
仲間と練習してきた成果が試せる大会に少しでも多くの子どもたちが参加できるシステムがいいですよね。いまのジュニア世代のサッカーは本当にレベルが高くなってきているので、これから5年、10年後がたのしみです。
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