今回紹介する本は日本代表ストライカー・岡崎慎司選手の「未到 奇跡の一年」です。
目次
シーズンのチーム目標は「あくまでリーグ残留」
「未到 奇跡の一年」は岡崎慎司選手が、2015年から2019年までイングランド・プレミアリーグのレスター・シティに所属していた時のお話で、主にクラブ初のプレミアリーグ優勝を果たした2015-2016年シーズンの内容となっています。
レスターは、クラブが創設されてから一度もプレ三リーグで優勝したことのないチーム。岡崎選手が在籍していた2015-16シーズンもチーム目標がなんと
「リーグ残留(勝ち点40)」
だったのです。
シーズンが始まったばかりのチームの目標が「リーグ残留」って・・・ある意味スゴイですよね。(^^;)
※勝ち点は「勝利3」「引き分け1」「負け0」。全38試合を戦い、獲得した勝ち点によって順位を決定します。
当時のチーム監督クラウディオ・ラニエリ氏がこの目標を公言していたことにも驚かされます。欧州のクラブチームであれば、この目標を掲げただけで解任されてしまいそうですが、それだけ弱かったということなんでしょうね。
FWなのに得点を求められていなかった岡崎選手
ご存知の通りFWは得点を取ることが仕事です。
入団してから岡崎選手のハードワークはチーム内外、ファンにも認知されており、シーズン中もハードワークをすることで多くのチャンスを生み出してきました。
そんな岡崎選手は当時のラニエリ監督から相手ボランチのマークを言い渡されます。ポジションはFWにもかかわらずです。
加えて、ここぞという時に仲間からパスが回ってこない。。。
たまにボールが来たかと思うと、すべてFWのヴァーディに合わせたボールが飛んできて、追いつくことも合わせることもできないものが多かったそうです。
それでも腐ることなく、試合に出るために必要なことを考え、もがき、工夫をしながら前を見て挑戦し続けてきた岡崎選手も
「よく耐えてきたなぁ」
とプロ魂を感じてしまいます。
当時の岡崎選手はチームのためのハードワークがチーム内外で評価されていたことを自身でも理解していて、自分がプレミアリーグで生き残るためにゴールを二の次に考えていた時期があったと回想しています。
プロの世界でも自分の思う通りにプレーが出来ず、悩みながらも答えを見つける。
チームが優勝に至った中で、岡崎選手の葛藤ストーリーはたいへん魅力を感じました。いまサッカーを楽しんでいる子供たちにもこの貴重な体験談はおススメできます。
レスター・クラブ創設132年で初のプレミアリーグ優勝!
いままで優勝したことのないチームが優勝するって、本当にすごいことだと思いますが、クラブ関係者もファン、地元の人も大盛り上がりだったと思います。
ちなみにイングランドのプレミアリーグは20チームによって争われるのですが、シーズン終了時に下位3クラブは2部リーグに降格となります。
先述した通り、レスターの目標は「リーグ残留」です。
優勝なんて考えることもできない状態だったのですが、シーズンが始まってからのレスターは、基本と堅守の徹底や難しい戦術の切り捨て策によって、リーグ前半戦をアーセナルに次ぐ2位で終えることになります。
毎シーズン残留を意識した戦いをしていたレスターが前半戦を2位で折り返すというのは、誰も想像しておらず、期待もしていませんでした。
自動車メーカーで例えると、日本の下位グループのメーカーがトヨタ自動車の販売台数を超えるくらいのインパクトがあると思います。
そして、
その後もレスターの主力選手、豊富な運動量でチームに貢献した岡崎慎司選手の活躍によって、レスター・シティFCはクラブ創設132年にして初のプレミアリーグ優勝を果たします。
岡崎選手は
「ひさしぶりに我を失うくらい嬉しくて信じられない気持ちです」
とツイートしています。
100年以上の歴史あるクラブの初優勝は、悩みや苦悩すべてを忘れて喜べたのではないでしょうか。これからサッカー選手を目指す息子、子供たちに語るに最高の夢舞台を成し遂げてくれました。
いつの日か欧州のスタジアムで日本人の活躍する試合を観戦しに行きたいと思います。
史上最大の番狂わせと言われたレスターの初優勝に貢献した岡崎選手の「未到 軌跡の一年」を読んでみよう♪
相手ボールを必死に追いかけ気迫あふれる岡崎選手のプレーは、相手チームのファンからも称賛されていて、途中交代でベンチに下がるときも味方サポーターはじめ相手チームのファンからもスタンディングオベーションで見送られるほどでした。
過去に海外で「アジアの象徴的スポーツ選手5名」「21世紀の日本代表ベスト11」「レスターの偉大なる歴代ストライカー」などにも選出されています。
2017年のボクシングのマニー・パッキャオが選ばれている年の5人の中に選出されているというのも素晴らしいですね。
紹介された媒体 | 選出された選手 |
---|---|
2017年1月 「FOX SPORTS」 アジアの象徴的スポーツ選手5名の選定 | ・岡崎慎司/サッカー ・マニー・パッキャオ/ボクシング ・サチン・テンドルカール/クリケット ・李 娜/テニス ・丁 俊暉/ビリヤード |
2019年8月 「ムント・デポルティーボ」 ※スペインの有力紙 2019-2020シーズン 2部リーグで注目すべき11人の選手 | 岡崎慎司、香川真司、ハビ・フエゴ、ルイス・アドビンクラ、サムエル・ソーサなど |
2020年4月 イギリスメディア イギリスメディアの選ぶ21世紀の日本代表ベスト11 | GK:川島永嗣 DF:酒井高徳、吉田麻也、中澤佑二、長友佑都 MF:遠藤保仁、中村俊輔、本田圭佑、中田英寿、香川真司 FW:岡崎慎司 |
2020年4月 「90min」 ※イギリスメディア | レスターの「偉大なる歴代ストライカーTOP25」の企画トップ10に選出されている |
岡崎慎司選手の「未到 奇跡の一年」は、プレミアリーグ移籍1年目のこと、史上最大の番狂わせとも言われたレスターの初優勝までの軌跡は日記調で読みやすく子供にもおススメできる本です。
これからの日本サッカーを支えていく子供たちには、ドリブルできれいに抜く選手、パスの上手な選手、気迫あふれるプレーなど、いろいろな選手のプレーを見て学びながら、自身のプレースタイルが確立できるよう練習に励んでもらいたいですね。
がんばれー、ちびっ子たち!
海外でプレーする選手の本はたいへん刺激になりますので、ぜひお子さんへのプレゼントなどにもご活用ください♪
ジュニアの頃からのサッカーへの取り組み、欧州サッカーの厳しいレギュラー争いやフィジカルの違いなど感じ方は選手それぞれで勉強になりますよ~。
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