昨年(2021年)までは、国内Jリーグの外国人登録は1チーム最大5人、試合に出場できるのは最大3人までというルールでしたが、今年(2022年)からは、外国人登録枠は無制限、出場は5人まで可能となりました。
それでは欧州5大リーグの外国人枠を見てみましょう。
目次
スペインのプロリーグ「ラ・リーガ」の外国人枠
ラ・リーガ | 【出場】3人まで 【登録】5人まで スペインを含むEU加盟国、EFTA加盟国、トルコ、コトヌー協定加盟国の選手たちに登録制限はなく、国内選手扱いとなる 5年の在籍で市民権が得られるので、外国人枠から外れるケースがある |
ラ・リーガに所属している日本人選手 2022年5月現在 | 久保建英選手(MF/マジョルカ) 岡崎慎司(FW/カルタヘナ(2部) 柴崎 岳(MF/レガネス(2部) |
久保建英選手が所属するマジョルカ(レンタル移籍中)はスペインのプロリーグで、久保選手は「外国人枠」の1人。
ラ・リーガは、技術力の高い日本人に合っていると言われてますが、なかなか飛躍できていないのが現状です。選手たちにとって難しい点があるのでしょうね。今後の久保選手の活躍に期待したいと思います。
ちなみにスペインのチームには5年在籍すると市民権が得られ、外国人枠から外れることも可能です。ただ日本は二重国籍を認めていないので、基本的に外国人枠3人の中でポジションを取り合っていくことになります。
※日本・・・生まれつきの二重国籍者は22歳までに国籍を選択する必要がある
イギリスのプロリーグ「プレミアリーグ」の外国人枠
プレミアリーグ | 【出場】制限なし 【登録】制限なし |
プレミアリーグに所属する日本人選手 2022年5月現在 | 富安健洋選手(DF/アーセナル) 南野拓実選手(FW/リヴァプール) |
圧倒的な資金力(売上高)を誇るプレミアリーグは世界最高峰のリーグで、潤沢な資金から移籍市場でも優位に立つことが多いです。プレミアリーグの放映権料は、ラ・リーガ(スペイン)の2倍以上にもなります。
プレミアリーグは、身体が小さく、筋力や体幹の弱い選手の活躍が難しいと言われていて、日本人選手の移籍も少なめのリーグです。そのイギリスの上位チームに所属しながら活躍していることはスゴいことなのです。
DFの富安選手はチームの要としてレギュラーポジションを得ながら活躍しています。南野選手は大事な場面で得点を重ねているもののレギュラーを獲得できておらず、ライバルとポジション争いをしながら
プレミアリーグには外国人枠がないため、誰でもリーグ登録・出場が可能ですが、イギリスで労働許可証を取得するにはかなりハードルが高いと言われています。
サッカー選手の場合は、自国のFIFAランキングと直近2年のA代表での出場試合数が重要となります。
FIFAランキング | A代表出場回数 |
---|---|
1~10位 | 30% |
11~20位 | 45% |
21~30位 | 60% |
31~50位 | 75% |
21才以下の選手は、直近1年で良いそうですが、それでも厳しい条件と言えますね。
ドイツのプロリーグ「ブンデスリーガ」の外国人枠
ブンデスリーガ | 外国人枠の制限なし ドイツには外国人枠が存在せず、国籍を有する選手が12人以上いれば、その他の選手の国籍は問わない |
ブンデスリーガに所属する日本人選手 2022年5月現在 | 原口元気選手(MF/ウニオン・ベルリン) 遠藤渓太選手(MF/ウニオン・ベルリン) 長谷部誠選手(MF/フランクフルト) 鎌田大地選手(MF/フランクフルト) 浅野拓磨選手(FW/ボーフム) 奥川雅也選手(FW/ビーレフェルト) 遠藤 航選手(MF/シュツットガルト) 伊藤洋輝選手(DF/シュツットガルト) 板倉 滉選手(DF/シャルケ/2部) 室屋 成選手(DF/ハノーファー/2部) 田中 碧選手(MF/デュッセルドルフ/2部) アペルカンプ真大選手(MF/デュッセルドルフ/2部) |
ドイツのブンデスリーガには、合計12名(2部含む)もの日本人選手が所属しています。そのうちの1人DFの長谷部選手は、ブンデスリーガ(ドイツ1部リーグ)でアジア人最多出場記録を持っています。
長谷部選手は高校2年くらいまでは、それほど目立った活躍もなかったのですが、堅実なプレー、動きがスカウトの目に留まり、高校卒業後に浦和レッズに加入しています。
多くの日本人選手が所属するドイツのブンデスリーガ。プロサッカー選手を夢見る子どもたち、これから移籍する若手のためにも、たくさん活躍してほしいですね。
イタリアのプロリーグ「セリエA」の外国人枠
セリエA | 外国人選手の獲得が最大3人まで EU加盟国およびEFTA加盟国の選手たちに登録制限はない |
セリエAに所属する日本人選手 2022年5月現在 | 吉田麻也選手(DF/サンプドリア) |
セリエAには、過去に中田英寿選手や、本田圭佑選手、長友佑都選手など、日本を代表する選手が在籍していましたが、現在は吉田麻也選手のみとなっています。
フランスのプロリーグ「リーグ・アン」の外国人枠
リーグ・アン | 外国人枠は3人 EU加盟国およびコトヌー協定加盟国のアフリカ国籍を持つ選手であれば制限はない |
リーグ・アンに所属する日本人選手 2022年5月現在 | 川島永嗣選手(GK/ストラスブール) オナイウ阿道選手(FW/トゥールーズ/2部) 植田直通選手(DF/ニーム/2部) |
リーグ・アンは他の4大リーグと比較すると実績の少ないリーグですが、メッシ、ネイマール、エムバぺなどスーパースターが多く所属するPSG(パリ・サンジェルマン)があります。
5大リーグ以外に所属する選手
上記の欧州5大リーグ以外で活躍する選手もたくさんいます。
・オランダ/PSVの堂安律選手
・スコットランド/セルティックFCの古橋享梧選手、旗手怜央選手、前田大然選手、井手口陽介選手
・ベルギー/KRCヘンクの伊東純也選手、シント=トロイデンの香川真司選手、林大地選手、原大智選手、ロイヤル・アントワープの三苫薫選手など多数
リーグにもよりますが、欧州リーグの下部組織に4年間所属すると外国人扱いとはならず、国内選手として認められるケースもあります。
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