高校サッカーのロングスローはダメなの?
最近の全国高校サッカー選手権の大会期間中は、ロングスローを見ない日はないというくらい使われているようですね。
いまこの ” ロングスロー ” に警鐘を鳴らすサッカー関係者が増えています。高校サッカーで ” ロングスロー ” が禁止されるというウワサも出ているというから驚きですね。
かなり前にハンドスプリングスロー(前転スローイン)が、中学生・高校生の大会では禁止されましたが ” ロングスロー ” はどうなりますかね。。。
ちなみに ” ロングスロー ” というのは、距離の長いスローインのことを言います。
なぜ ” ロングスロー ” がよろしくないのか。
・目先の ” 勝ち ” を求め、選手個々の将来を見据えていない
・平均身長の高いプロの世界ではなかなかチャンスに繋がらないため、戦い方に未来がない
・ロングスローのたびに時間が削られる
・短い距離にいる味方へのスローインから次の展開につなげる戦術不足になる
・プロで通用しない
などが取り上げられています。
みなさんは
どう思われますか?
プロレベルでは、 ” ロングスロー ” が多用されることはありません。欧州プロリーグでもロングスローが使われていましたが、最近はほとんど見られなくなりました。
では、
なぜ高校サッカーでは ” ロングスロー ” が多用されるのか。
答えはシンプルで得点につながるからです。
” ロングスロー ” は誰でも出来るものではなく、練習をして身につけた技術のひとつという見方もできますので、ロングスローを「短絡的」あるいは「勝利至上主義」という言葉で片付けてしまうのは疑問に感じてしまいます。。。
ロングスローを封じるつもりはないのかもしれないですが、そう感じさせるコメントが多いのも残念ですね。
世界には、質の高い ” ロングスロー ” が出来る選手もいますので、双方にとって良い答えが出てくると良いのですが・・・。
なぜプロサッカーは ” ロングスロー ” からの得点が少ないのか
なぜプロレベルでは ” ロングスロー ” からの得点が多くないのか。
やはりプロ選手には、高身長の選手が多いこと、ディフェンス(守備)レベルが高いことが考えられますよね。
プロと高校サッカーのディフェンス能力に差があるのは仕方がないことですが、日本人は小柄な選手(最近は大きくなってきました)も多いので、高校生のうちからロングスロー対策やDFの連携強化を図ればチームが強くなることも考えられます。
セルジオ越後氏が下記のようなコメントをしてました。
「ロングスローは高校サッカーではひとつの武器だけど、プロの世界でロングスローが攻撃の起点になったようなニュースは世界中どこにもない」
たしかにJリーグ、欧州リーグでは滅多に見られないロングスローですが、2018年11月の「イングランド vs クロアチア」戦で山なりのロングスローを押し込んで土壇場で貴重な同点弾になったことがあります。
またイラン1部に所属するナデル・モハンマディ選手は、50mものロングスローができるのですが、コーナーキックのような鋭いスローインでゴールキーパーが弾いてしまいゴールを奪ったこともあります。
ただスローインゴールのような得点が増えると、各チームの特徴を生かした攻撃が薄れてしまい、最初は珍しさもあって刺激的ですが、何度も続くとサッカーファンにとって退屈な試合になってしまうことも考えられます。
プロのサッカー選手は勝つだけでなく、観客に華麗な技を披露したり、ゲームを楽しんでもらう必要もありますので、ロングスローはビジネス的にも頻繁に使うのは避けるべきなのかもしれません。
なので
「プロの世界では通じない」
ではなく、
「プロの世界では評価されない」
が正しいような気がしています。
高校サッカーで ” ロングスロー ” が武器になっているのであれば、それはそれでアリだと思いますし、守る側がロングスロー対策、跳ね返すディフェンス力を高めていけば良いワケです。
日本は「あれダメ」「これダメ」が多すぎる
全国高校サッカー大会という大きな舞台で選手たちが ” 勝ち ” にこだわるのは当たり前のこと。日本はサッカーに限らず「あれダメ」「コレダメ」が多いですよね。
最近では、長野市で子どもの遊ぶ声がうるさいからと公園の廃止が決まりましたが、どの分野も同じような問題を抱えていて大変そうです。
近所の公園に行けば
「〇〇禁止」
「〇〇に入らないでください」
と事細かに書かれた看板が立てられていますが、これで良いのかなぁと首をかしげてしまいます。
年を重ねて静かに過ごしたいというのも理解はできますが、公園や学校が近くにある自宅やマンションに住めば、子どもたちの遊び声が聞こえてくるのは自然なことです。
転居前には不動産会社から学校や公園の場所などの説明を受けていると思いますしね。
また遊ぶ側も散歩で横切る人などがいれば、一旦プレー(遊び)を中断して安心して通れるよう気づかいができるといいですね。
この辺りは、親がしっかりと伝えていく必要があります。
少し話が逸れてしまいましたが、
高校サッカー大会では、ルールの中で選手のやりたいようにのびのびプレーをさせてあげても良いかと思います。
彼らも厳しい練習を乗り越えてきたわけですから、大人の価値観、ビジネスを抜きにして、勝ちたいという気持ちを大事にしてあげてもいいですよね。(と私は考えています)
プロで通用しなければ、彼らも自然と使わなくなるでしょうし、最後の切り札として利用するだけです。
近年はベースボールも世界で通用するスーパースターが生まれています。
約30年前にサッカープロが誕生し、今回のワールドカップで注目度や人気も大きくアップしました。イチロー選手、大谷選手のように世界が認めるスーパースターがサッカー界にも生まれる日が期待されています。
たのしみですね♪
がんばれー、高校サッカー部!
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