今回は、プロを目指す子どもたちにも知ってもらいたい「天然芝グランド」についてお話してみたいと思います。
最近は、小学生年代でも大きな大会になると ” 天然芝グランド ” で試合が行われるようになりました。
欧州では、子どもたちの普段の練習やTM(トレーニングマッチ)でも天然芝グランドが使われてますが、日本も環境が整ってきましたね。
ただ天然芝グランドは、メンテナンスが大変なだけでなく、糖分、酸性成分、ミネラルに弱く、芝や土壌に悪影響を及ぼす可能性があるため、特にスポーツドリンクを禁止しているところもあります。
ぜひ子どもたちに伝えてあげてくださいね。
それでは理由を説明していきたいと思います。
スポーツドリンクの成分が芝に悪影響を与える
スポーツドリンクには糖分、酸性成分、ミネラルが含まれていて、これらが芝や土壌に悪影響を及ぼす可能性があるようです。
- 糖分の影響
糖分は土壌に住む微生物の活動を活発にしすぎてしまい、土壌環境を変化させます。結果的に、芝の根が弱くなったり、成長が妨げられることがあります。
- 酸性の問題
スポーツドリンクの酸性成分が土壌のpHバランスを崩し、芝の成長に必要な微量栄養素の吸収を妨げる可能性があります。
- 塩分の蓄積
一部のスポーツドリンクにはナトリウムなどの塩分が含まれています。これが蓄積すると、芝の根が塩害を受けることがあります。
菌やカビの発生リスク
こぼれたスポーツドリンクの糖分は、菌やカビの繁殖を促進してしまい、状況により芝生が枯れて、コバエや悪臭が発生してしまうことがあります。
メンテナンスの負担増加
スポーツドリンクによる芝生の腐敗や枯れは、グランド管理者にとって大きな負担となります。
普通でも天然芝の維持には時間とコストがかかるため、スポーツドリンクによる土壌汚染を修復するのはたいへんです。そのため、あらかじめ禁止することでメンテナンスコストを抑えているところもあります。
ちなみに「天然芝グランド」のメンテナンス内容は、
・芝刈り:芝の高さを適切に保つため、定期的な刈り込み
・施肥:芝の健康を維持するため、適切な時期に肥料を施す
・目土入れ:芝の密度を高め、平坦な表面を保つ
・散水:適切な水分供給は、芝の成長と健康に不可欠
・エアレーション:土壌の通気性を改善し、根の発育を促進
・病害虫防除:芝を害虫や病気から守るための対策
・雑草防除:芝の間に生える雑草を取り除く
など、結構な作業です。。。
夏場に行う自宅庭の手入れの大変さに似ているかもしれませんね。(^^;)
グランドの使用ルールに従う
普段、土グランドや人工芝で普通にドリンクを飲んでますので、その流れで天然芝グランドでも様々な飲み物を持ち込んでしまいがちですが、スポーツドリンクを飲む場合は、こぼさないように伝えてあげると良いかもしれません。
その際、
「なぜ天然芝グランドではスポーツドリンクがNGなのか」
を説明してあげるとより理解が進むかと思います。
施設管理者によっては「水だけにしてください」と指示されることもありますので、施設を利用する際は、ドリンク指定があるのかどうかも確認しておくようにしましょう。
選手や観客が快適で安全にスポーツを楽しむために、グラウンドのルールを理解し、遵守することが大切です。
スポーツドリンクを摂取したい場合は、専用エリアや水だけを許可された場所で対応するようにしましょう♪
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