Ballond ( バロンド )

オシム監督ってだれ？

世代によって ” オシム監督 ” を知らない人もいるかと思いますが、2003年にジェフユナイテッド市原監督、2006年に日本代表監督を務めた名将です。

名声高く、名言の多かったオシムさんの言葉をまとめた一冊で、周辺スタッフや選手の立場からみたオシム像が描かれています。

オシム監督はスタッフや選手に対して求めるレベルが非常に高く、とびきり厳しい人だったそうですが、いつJ2に降格してもおかしくないジェフユナイテッド市原を就任してわずか1年で優勝争いをするチームにし、厳しさだけでなく、選手を見る確かさ、チームを動かす力に秀でていたことがわかります。

チームを常勝軍団にしている監督って、厳しい面が必ずありますよね。

ただ ” 厳しい ” だけでは、選手がついてこないですから、指導者としての気概、人として尊敬できる言動や優しさをオシム監督は持ち合わせていたのでしょうね。

オシム監督の会話と記者会見

オシム監督の記者会見は有名で、野球の野村克也元監督の ” ぼやき ” にも似たものがあります。

お笑いの「オチ」とも言える話ぶりもオシム監督らしさが出ていて面白いです。

たとえば

スタッフ　　：　来日しているお孫さんへのお土産に、ジェフのTシャツを準備をしておきましょう。
オシム監督　：　そんな恰好のわるいものいらないよ。ジェフの色は赤に黄色に緑。まるでオウムのようだ。孫は喜ばんよ。このクラブには日本代表選手もいないし。

ジェフ関係スタッフが周辺にいるにもかかわらず、このコメントはマズいですよね。。。現場に緊張が走ると、次の瞬間

オシム監督　：　監督だってロクなヤツじゃないし

すばらしいオチ。(^^)
ドッカーンと大爆笑。

おもしろい人ですよね。

オシム監督は厳しい指導でも有名な人ですが、

厳しい練習・指導が続いた後、ふとした瞬間に
「もうワールドカップ出場を狙っていないのか？」
「もっと上を見ていいんだぞ」
と選手が嬉しくなる、やる気のでるコメントを言ってくれるとありました。

また練習中に選手がミスをしたときに
「お前がバカなのか、オレがバカなのか、どっちかなんだろうけど、今のはお前のほうがバカだろ？」
とケチョンケチョンに言い放っては、選手には常に頭を使ったプレーを意識させています。

世の中にはストレス解消と思われてしまうようなコーチや監督の指導がまだ見受けられるようですが、オシム監督の指導、コメントは常に一貫性があり、選手だけでなく、コーチ陣、サッカー関係者もファンになる人が多かったといいます。

本著を読んでいても、オシム監督の人柄が感じられますが、実際に会って指導あるいは仕事で関わることがあったなら確かに魅了されてしまいそう監督さんです。

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ジュニア指導のヒントが得られるかも♪

「この監督のためなら」
と多くの選手に思われ、慕われていた名監督。

オシムさんは厳しい言葉をかけた後、選手にフォローを入れているんですよね。

「ふとした瞬間に声をかけてくれた」

と選手たちが口々に述べているのですが、そのタイミングと言葉が絶妙なのか選手たちは「この監督のためなら・・・」となるそうです。　

監督も厳しい言葉を投げてしまったことが頭から離れず、選手のことを思って心の声を届けているのだと思います。

昨今はSNSの普及もあり、以前であれば表に出てこなかったこともスグにニュースとなり日本中に広まる時代となりました。

暴言、暴力が普通に行われていた時代のスポーツ指導も変わろうとしています。

とは言え、
上を目指すスポーツ指導にはある程度の厳しさは必要かなぁと思っています。

過去の指導法をすべて否定するのではなく、良いところは引き継ぎ、そして弱小チームを再生した「オシムの言葉」を参考にすることで選手個人のスキル、チーム力をアップさせることができるかもしれません。

私も息子とサッカーをするときは、緩急（厳しさと優しさ）をつけながら、一緒に練習をしています。

「もしサッカー選手、監督になっていなければ数学の教授になっていたかもしれない」

オシム監督が両親に「サッカー選手になる」と話をしたときは、家族から大反対を受けたとあります。

そりゃそうですよね。。。(^^;)
普通の親であれば、安定した地位の数学教授になるよう説得すると思います。

オシムさんがサッカー選手となり、監督を引き受けるようになり、縁あって日本にも来てくれることになりました。

ジュニアサッカーのコーチ、監督はじめお父さん、お母さんもぜひご一読ください♪

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