Q : 気温31℃を超えたらサッカー試合は中止にするのが望ましいと聞いたのですが、本当ですか?
A : 気温が31℃以上35℃未満では、熱中症の危険性が高いので、激しい運動や持久走など体温が上昇しやすい運動は避けると日本スポーツ協会の熱中症対策ガイドラインに記載されています。
サッカーは明らかに激しいスポーツなので、特にジュニア世代は避けた方が良いかもしれません。炎天下、サッカー試合中に突然倒れるなど(熱中症)、悲しい事故も報告されています。
その他、暑さに弱い人は運動を軽減または中止、10~20分おきに休憩をとり水分・塩分の補給を行うなどの注意も促されています。
特別の場合以外は運動を中止するべき気温は35℃以上となっています。特に子どもの場合は中止すべきと明記されています。
気温30度は、コンクリート地上30cmは50℃になることも
蒸し暑い日が続いてますが、みなさん睡眠はしっかり取れてますか?
最近は30℃を超える日も増えてきて、スポーツをするには厳しい条件になってきました。
ちなみに天気予報で発表されている気温というのは、
・太陽光が直接あたらない場所
・照り返しなど地表面などの影響が少ない場所
・風通しの良い場所
・地上から1.2m~1.5mの高さ
という条件下です。
なので、
地面からの照り返し等の影響を受けやすい幼児や子どもは、大人が感じる温度とは大きく異なります。
気温30℃であれば、コンクリート地表80cmで40℃、30cmレベルで50℃にもなります。真夏の人工芝は60℃、70℃にもなることがあります。
人間の体温は36℃前後ですから、体温よりも高い気温は暑くて耐えられないですよね。
そんな中で子どもたちは走り回るわけですから、倒れる子が出ても不思議はありません。
暑さ指数「31」を超えたらサッカー試合は原則中止
2016年3月のJFAガイドラインでは
「31℃でもやむを得ず試合を実施する場合は、対策を講じた上で試合実施を認める方針」
としていました。
2024年5月のJFAガイドラインでは、
「昨今は当時と比較し気温上昇・酷暑化が著しく、サッカーファミリーの安全を守るため、暑さ指数(WBGT)が ” 31 ” を超えるときは、原則試合中止・中断・延期とする」
となりました。
暑さ指数(WBGT)の単位は気温と同じ「℃」で表しますが、値の意味は異なります。
暑さ指数(WBGT)は、人体の熱収支に与える影響の大きい
①湿度
②日射・輻射(ふくしゃ)など周辺の熱環境
③気温の3つ
を取り入れた指標となります。
たしかに国内で同じ気温だったとしても避暑地と呼ばれるような環境であれば、30℃を超えても涼しいところもありますし、さまざまな環境を考慮しないといけないですから単純に気温で評価するわけにはいかないのでしょうね。
ただ子どもの多い関東・関西エリアの夏6月~8月は、湿度も高いですし、30℃後半になることも多く、輻射熱もキツイ環境が多いので、地域によって「気温」を基準に考えてもいいような気がしますが、どうでしょうか。(^^;)
それでは「暑さ指数(WBGT) 熱中症予防運動指針」を見てみましょう。
暑さ指数(WBGT)による熱中症予防運動指針
暑さ指数というのは、労働環境や運動環境の指針として有効であると認められ、ISOなどで国際的に規格化されたものです。
下記表は日本スポーツ協会の「熱中症予防運動指針」、日本気象学会の「日常生活に関する指針」として公表されています。
気温 | 暑さ指数 (WBGT) | 熱中症予防運動指針 |
---|---|---|
35℃以上 | 31以上 運動は原則中止 | 特別の場合以外は運動を中止する。特に子どもの場合は中止すべき。 |
31℃以上 35℃未満 | 28以上31未満 厳重警戒 ※激しい運動は中止 | 熱中症の危険性が高いので、激しい運動や持久走など体温が上昇しやすい運動は避ける。 10~20分おきに休憩をとり水分・塩分の補給を行う。 暑さに弱い人は運動を軽減または中止。 |
28℃以上 31℃未満 | 25以上28未満 警戒 ※積極的に休憩 | 熱中症の危険が増すので、積極的に休憩をとり適宜、水分・塩分を補給する。 激しい運動では、30分おきくらいに休憩をとる。 |
24℃以上 28℃未満 | 21以上25未満 注意 ※積極的に水分補給 | 熱中症による死亡事故が発生する可能性がある。 熱中症の兆候に注意するとともに、運動の合間に積極的に水分・塩分を補給する。 |
24℃未満 | 21未満 ほぼ安全 ※適宜水分補給 | 通常は熱中症の危険は小さいが、適宜水分・塩分の補給は必要である。 市民マラソンなどではこの条件でも熱中症が発生するので注意。 |
表の一番上にある「35℃以上 暑さ指数31以上」は、運動は原則中止となっています。
JFAの熱中症対策ガイドラインでも「31≦WBGTでは、原則試合中止・中断・延期」となっていて、躊躇なく中止などをするよう注意喚起されています。
地域によって真夏のTM(トレーニングマッチ)は、午前中あるいは夕方に行うなど調整が必要です。
そうなると「WBGT値」がわからないけど、どうすればいいの?
となりますよね。。。
ご安心ください!
携帯できる「WBGT計測器」が4,000円前後で販売されてますので、それを使って測定すればOKです。
タニタやケンコーからも販売されていて、数値も安心できそうですね。
↑ これが計測器。
↓ ↓ ↓ タニタとケンコーの携帯できる熱中症指数モニター
黒い球の部分で地面からの照り返しによる熱を測って、暑さ指数を表示してくれます。温度や湿度も測ることができるので、日常使いとしても便利です。
上で紹介したタニタの計測器は、熱中症の危険性を5段階に分類しているので、危険度に合わせて異なるブザー音で知らせてくれます。
熱中症で取り返しのつかないことが起きる前に早い段階での判断が重要ですが、ジュニアサッカーが今すぐJFAのガイドラインに沿った対応ができるかというと難しい気がします。
蒸し暑い日に何試合も行われる場合、
・気分が悪くなったら無理をせずスグに休ませてもらう
・朝の健康状態をチェックする
など、各家庭でのセルフチェックもしてあげてください。
学校等でスポーツをしていて、めまいや立ちくらみ、貧血、吐き気、倦怠感などの症状が出たことのある子は、特に注意をして、気温によっては休ませるくらいの判断が必要です。
↓ ↓ ↓ タニタとケンコーの携帯できる熱中症指数モニター
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