ジュニアユースに所属して1年もすると、チームを移籍したり、サッカーそのものを辞めてしまったりする選手が、各学年に1〜2人ほど出てくることがあります。
これは、特定のチームに限った話ではありません。
中学生年代になると、サッカーに対する考え方や目標、実力差、人間関係など、さまざまな理由からチームを離れる選手が出てくるのです。
では、なぜ入団したときには頑張ろうと思っていた選手が、わずか1〜2年でチームを去ることになるのでしょうか。
チーム選びが子どもの成長を左右することも
理由のひとつに、チームのレベルと子どもの実力が合っていないことが挙げられます。
「今の実力なら、このくらいのチームがちょうどいいだろう」
と考えて入団したものの、実際に練習が始まると、周囲は想像以上に上手な選手ばかり。試合どころかベンチにも入れず、思うようにプレーできない日々が続いてしまう。
反対に、チームのレベルが低く、自分の成長につながる刺激が少ないと感じ、モチベーションが下がってしまう選手もいます。
もちろん、レベルの高い環境に身を置くことで成長できる子もいます。しかし、背伸びをして実力以上のチームに入ると、周囲のスピードや技術についていけず、自信を失ってしまうこともあるのです。
技術だけではない、人間関係の難しさ
特に気をつけたいのが、チーム内の人間関係です。
プレーのミスを強い口調で指摘されたり、同学年の選手から厳しい言葉を浴びせられたりすることもあります。
サッカーはなかなか得点が入らないスポーツで、1秒の判断ミスが失点につながってしまいますので、瞬間瞬間にやさしく声かけをしている暇はありません。
本人にとってはサッカー仲間からの要求であっても、受け取り方によっては、いじめられているように感じてしまうこともあるでしょう。
それでは上手な選手の立場から見てみましょう。
アイコンタクトや味方の動きでプレー予測のできる選手たちが、その水準に達していない選手とプレーをしてモチベーションが上がるか。。。
上がらないですよね。
たとえばトラップもうまくできないようであれば、相手にボールを奪われてしまう場面が増えてきます。これを何度も何度も繰り返されたら、注意喚起 → 繰り返し注意 → 悪態 という流れが生まれます。
親子でも同じことが言えます。
いたずらをする子どもに対して初めは優しく注意していたものが、何度も同じことを繰り返すことで我慢も限界に達し、大きな声で怒る親も増えてきます。
大人ができないことは、子どももできません。(もちろん出来る方もいますが・・・)
もともとおとなしい子や優しい性格の子は、何か言われても言い返せず、我慢してしまいがちです。
特に小学生は親が気をつけてあげるべきと感じています。
練習に行くこと自体がストレスになり、プレーに集中できなくなってしまう。思うように成長できず、さらに自信を失ってしまうという悪循環に陥ることもあります。
だからこそ、チームを選ぶ際には、強さや実績だけでなく、子どもの性格に合った環境かどうかも考える必要があります。
移籍は逃げではない。子どもに合う環境を考えよう
小学生年代からいろいろな選手を見てきましたが、強いチームに所属しているからといって、必ずしも安心できるわけではありません。
親の期待もあって、少しでも強いチームでプレーさせたいという気持ちも分かります。上手な選手の多いチームでプレーできるメリットは大きいので、そう考えてしまうことも間違いではありません。
ただ小学生、中学生年代で大切なのは、どのチームにいるかではなく、その環境で子どもが前向きに成長を感じることのできるサッカーができているかどうかです。
多くの選手が新しい環境に順応し前向きにプレーできますが、中には対応できない選手も出てきます。
実力に合ったチームへ移籍することも、環境を変えて新たなスタートを切ることも、決して悪いことではありません。
子どもは成長するにつれて、体格も性格も変わっていきます。小学生の頃には合っていた環境が、中学生になって合わなくなることもあるでしょう。
特に小学生年代では、親が一方的に進路を決めるのではなく、子どもの気持ちを聞きながら、いくつかの選択肢を示してあげることが大切です。
そういう意味でも特に小学生年代は、サッカースクールとフットサルスクールがおすすめです。
これは声を大にして伝えたいですね。
上手な子のいるスクールはセレクションのあるところもありますが、試合がないため(試合のあるところもある)、子どもたちは伸び伸びと学ぶことができ、コーチ陣も非常にレベルの高いスクールが多いです。
小学生の多くのチームコーチはボランティアということもあり、熱意のある人と頼まれて仕方なくやっている人との差が大きくなってしまいます。
またチーム内で実力が足らない場合でもコーチの息子さんが優先的に試合に出ているところもあると聞いたことがあります。
小学生のうちは、サッカー以外の経験も大切
小学4年生くらいまでは、必ずしもサッカーチームに所属する必要はありません。
サッカースクールで基礎技術を徹底的に身につけるという選択肢もあります。
さらに、サッカーと並行して空手や水泳、体操、陸上など、ほかのスポーツに取り組むこともおすすめです。
さまざまな運動を経験することで、身体の使い方やバランス感覚を養い、将来のサッカーにも生かせる可能性があります。
中学生になると、身長が急に伸びたり、筋肉がついたりする一方で、身体の硬さが気になり始める選手もいます。成長期だからこそ、日頃から身体の状態に目を向けておきたいところです。
特に、身長や体格で相手に負けてしまう選手は、技術や得意なプレーを磨くと同時に、無理のない範囲で柔軟性を高める取り組みも続けてみましょう。
股関節や足首などの可動域を確保することは、動きの幅を広げるうえでも役立ちます。柔軟性だけでフィジカルの差を埋められるわけではありませんが、将来、技術を発揮しやすい身体づくりにつながります。
最後に
ジュニアユースでチームを辞めたり、移籍したりすることは、決して珍しいことではありません。
大切なのは、周囲の評価やチームの知名度に振り回されず、子ども自身が成長できる環境を選ぶことです。もちろんそのまま所属しながら成長していくことも選択肢のひとつです。
今のチームで苦しんでいるなら、我慢することだけが正解ではありません。特にイジメや罵られ系は、ただ練習に参加しているだけとなりやすく、成長は鈍化します。
プロになれるのは本当にごくごく一部の選手。環境を変えることで、再びサッカーが楽しくなり、自分の力が発揮できるようになる選手もいます。
サッカーを長く楽しみながら成長していくために、今いるチームが本当に子どもに合っているのか。
親としてできるのは、子どもの変化に気づき、話を聞いてみたり、一度立ち止まって一緒に考えてあげることも大切です。























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